プログラマーの仕事はAIに奪われるのか?
結論から言えば、近い将来プログラマーの仕事はAIによって置き換えられる可能性が高いと考えられます。とはいえ、そのときはすぐに来るわけではなく、まだしばらくは大丈夫です。
本記事ではプログラマーの仕事がAIに奪われる理由と、しばらくは大丈夫な理由を解説していきます。
プログラマーの仕事がAIに奪われる理由
AIが普及するにつれ、多くの仕事がAIに置き換えられる流れは止められません。既に、製造業や流通業では自動化ロボットが人間の単純作業を代替していますし、事務作業もAIにより効率化されてきています。将来的には、あらゆる仕事がAIの影響を受けることは避けられません。
しかし、仕事がAIに置き換わる速度は、その分野によって大きく異なります。人間特有の創造性や複雑なコミュニケーションを要する領域や肉体労働を伴う仕事は、AIが苦手とすることです。
一方で、プログラマーの主な業務である、コードを書くことはAIの得意とすることです。プログラミングは明確なルールと文法があり、学習したパターンを基に、効率的かつ正確にコードを生成できます。特にテンプレ的なコードは、人間より速くミスなく対応可能です。
また、AI技術がさらに発展した場合、わざわざ人間が理解しやすい高水準言語を使用せず、機械語でプログラミングを行う可能性もあります。
こうなると、いよいよプログラマーがコードを書く必要がなくなり、ひいてはプログラマー自体が必要なくなる、あるいは業務の多くが無くなる可能性があります。
しばらくは大丈夫な理由
AIにプログラマーの仕事が奪われるといっても、それが数年以内に起きるとは考えにくいです。AIがプログラマーの仕事を完全に代替するには、まだまだ課題があります。
例えば、AIの質や導入コスト、セキュリティリスクが挙げられます。AIツールはまだ発展途上であり、時には誤ったコードを生成したり、予期せぬバグを引き起こすこともあります。
また、導入コストを考えると人間のプログラマーを雇ったほうがコストを抑えられることも考えられます。
ほかにも理由があります。日本では、2030年にはIT人材が約30万人不足すると予測されており、この現状では、AIがプログラマーの仕事を代替できる力を持っていても、AIだけで人材不足は補いきれません。
そのため、しばらくは人間のプログラマー、あるいは人間のプログラマーとAIが共同で業務を行う形になると考えられます。
AI時代にプログラマーが生き残るには
前述のとおり、まだしばらくはこのままプログラマーとして食っていけます。しかし、そこに胡座をかいていいわけではありません。
AIが飛躍的に発展すれば7~8年でプログラマーが淘汰されるかもしれませんし、鈍化すれば14~15年かもしれません。とにかく具体的にいつというのは分かりません。
しかしやるべきことは明確です。今のうちに、今後生き残るためのスキルを身につける、これだけです。先を見据えてやるべきことをやる、いつの時代も同じですね。
では生き残るために何をすればいいのか、それは以下の3つが考えられます。
- 上流工程へのシフト
要件定義や設計を行うシステムエンジニア(SE)や、システム全体を設計するITアーキテクトを目指す方法です。これらは、クライアントとのコミュニケーションやプロジェクト全体の管理など、AIがまだ得意ではない領域を担うため、生き残れる可能性が高いです。
- AIの影響を受けにくい職種へ転職
AIの影響を受けにくい職種へ転職するのも選択肢の一つです。ただし、長期的には多くの職業がAIの影響を受けることが予想されるため、一時的な解決に留まる可能性があります。将来を見据えた慎重な選択が求められます。
- AI関連スキルを身につける
AIツールの活用や、AI開発スキルの習得を行う方法です。AIは様々な分野で今後導入されると予想されるため、AIのスキルがあれば多くの分野で活躍できるチャンスが広がります。
おすすめしたいのは、「AI関連スキルを身につける」と「上流工程へのシフト」の2つの組み合わせです。AI関連のスキルを身につけただけでは、結局コードを書く作業をするだけの立場に留まる可能性があり、上流工程だけではAIの時代に適応できないためです。
上流工程に進むことで、AIを使うだけでなく、その活用方法を設計したり、クライアントとのやり取りを通じてプロジェクト全体を管理する役割を担えるようになります。
この立場では、AIが代替しにくい要素である「コミュニケーション能力」や「全体を俯瞰する力」が求められます。AI関連のスキルと上流工程のスキルを掛け合わせることで、単なるコード書きから脱却し、より価値の高い人材として、これからの時代を生き残れるでしょう。
つまり、AI時代に生き残るためには、AI関連のスキルをベースにしつつ、それを活かして設計や管理の立場を目指すことが重要です。
どのようにAIを学べばいいのか
AIのスキルを身につけることが重要と話しましたが、ではどのようにAIを学べばいいのか、何から手をつけてよいのかわからない場合も多いでしょう。ここでは、AIを学ぶための方法を3つ紹介します。
独学で学ぶ
AIを学ぶ方法の中で、独学はまず最初に考えられる選択肢です。
インターネット上には豊富な教材が存在し、Pythonや機械学習の基礎を学ぶためのチュートリアルや無料のオンライン講座、さらにはYouTubeの解説動画など、手軽に利用できるリソースが数多くあります。
独学の良いところは、好きな時間に自分のペースで学習を進められる点です。しかし情報が膨大であるがゆえに、自分で学ぶべき範囲を整理したり、学習計画を立てる力が求められます。
特にAIは複雑な理論と実践の両方が必要な分野であるため、進め方に迷ったり、つまずくことがないよう工夫が必要です。自分の裁量で学習を進めたい方におすすめの方法と言えるでしょう。
大学や専門学校で学ぶ
大学や専門学校で学ぶことは、AIの技術を体系的に学ぶための王道とも言える方法です。特に、コンピュータサイエンスやデータサイエンスを専門に扱う学部・学科では、AIについて包括的に学べます。
たとえば、ディープラーニングの基礎から、データ分析、さらには最新のAIアルゴリズムの研究まで、幅広い内容がカリキュラムに組み込まれています。
大学や専門学校では、長期的な学習を通じて深い知識を得ることができます。また、学位や資格を取得することで、キャリア面での大きなメリットも期待できるでしょう。
一方で、学ぶための期間が長く、時間と費用の確保が必要になります。それでも、AIをしっかりと理解したい方には適した選択肢です。
スクールを利用する
スクールは、AIスキルを短期間で効率よく学ぶための現実的な選択肢です。スクールでは、初心者でも学びやすいように設計されたカリキュラムを通じて、基礎から応用までを順序立てて学ぶことができ、最終的には実務に直結するスキルが習得できます。
学習中にわからないことがあれば、現役でAIを活用している講師やメンターに質問してすぐに解決できるので、途中で挫折するリスクも低いです。
さらに、多くのスクールでは修了後のキャリアサポートが充実しており、転職・就職活動を支援しています。時間を効率的に使いながら、AIスキルを最短で身につけたい方にとって、スクールは最良な選択肢です。
現実的なのはスクール
独学や大学・専門学校には、それぞれにメリットがありますが、デメリットも多いのが現実です。独学では、膨大な情報の中から適切な教材や学習方法を選び、モチベーションを維持しながら進めるのは簡単ではありません。また、独学で学んだ知識が実務で通用するレベルに到達する保証はどこにもありません。
一方で大学や専門学校は、高校生であれば選択肢に入るでしょうが、社会人にとっては、この選択肢は現実的ではない場合が多いかもしれません。
大学や専門学校では、数年間の長期的な通学と多額の費用が必要であり、社会人として働きながら時間を確保するのは難しいためです。
こうした中で、スクールは、実務に即したスキルを短期間で効率的に身につけられる現実的な選択肢です。スクールでは、初心者でもわかりやすいカリキュラムと、現場で活躍するために必要な実践力を重視して学習が進められます。
また、講師やメンターのサポートによって、わからないことをその場で解決しながら進めることができるため、挫折することなく、着実にスキルを積み重ねていけます。
さらに、転職支援やキャリアサポートが充実している点も大きな魅力です。学びが直接成果に結びつきやすいのがスクールの強みと言えるでしょう。
もし、「AIスキルを身につけたい」「最短で成果を出したい」「実務に即したスキルを身につけるたい」と考えているのであれば、まずはスクールを検討することをおすすめします。
しかし、どのスクールでもいいわけではありません。質の低いスクールも存在するため、そのようなスクールを選ぶと時間とお金を無駄にしてしまう恐れがあります。
『AIスクールが向いている人、向いていない人、選ぶ時の注意点を解説』という記事では、スクールを選ぶ際の注意点などについて書いています。どうか参考にされてください。
おすすめはこの3つ!
スクールはいろいろ吟味して選ぶのが良いですが、数あるスクールから自分に合う質の高いスクールを見つけ出すのは大変でしょう。
特に忙しい社会人の方は探す時間がとりにくいかと思います。
そこで私が自信をもっておすすめできるスクールを3つ選びました。
これらはどれも、未経験から実務で通用するスキルを身につけられるスクールです。